図面から17の項目を手で拾っていた
設計事務所や工務店から届く図面は、CAD で作った PDF だったり画像だったりする。立面図からは壁の面積(窓などを引いたもの)・開口部・出隅入隅・水切・軒天など8項目、平面図からは床面積・内壁面積・巾木・廻り縁など8項目、さらに屋根の面積を手で拾い出していた。図面の様式は会社ごとに違い、少なくとも5社5様式ある。
AI がなくても業務が回るように作った
AI が拾い出しの候補を出し、担当者が画面で確かめて直し、確定する。候補の信頼度は緑・橙・赤の3段階で表示する。AI につながっていない状態でも、手作業だけで業務が完結するようにした。AI の精度が育つ前から使い始められる。
「動く画面」の期限が先にあったので、画面の開発と拾い出しの方式の検証を、完全に並行させた。
ルールと AI の役割を入れ替えた
最初は図形の解析ルールだけで窓とドアを検出していたが、初めて見る図面では大きく崩れた。そこで分担を入れ替えた。ルールは見落としを減らすことだけに専念して候補を多めに出し、画像の分類(生成 AI)が誤った候補を落とす。
見た図面に合わせ込まないよう、正解のある6邸を学習用4邸と検証用2邸に分け、検証用は方式を固めたあとに一度だけ評価した。人の判定と AI の判定を比べるときは、人が判定し終わるまで AI の答えを見せない。
比べる範囲がずれていた
正解の拾い出し表には、車庫の内壁などの別のグループがあった。最初は一部しか比べておらず、精度の数字そのものが意味を持っていなかった。比べる範囲をそろえて測り直す必要があると分かった。